鹿児島3号出水北IC7工区改良工事を訪れた
今回から始まった鹿児島県鹿児島市に本社を持つ南生建設の現場巡り。
最初の現場は南九州西回り自動車道の「出水北IC」予定地を訪れた。
今回南生建設が請負っているのは、道路を作るにあたり丘だった場所の「土工(土を切り崩し処理する作業)」とのこと。実はこの現場、鹿児島に引越してから、水俣方面に抜ける際に横を通るたびに気になっていたのだ。
今回現場を訪れるにあたり聞いていたのが「i-Construction(アイ-コンストラクション)」を導入した現場ということ。
アイコンストラクションとは…
「ICTの全面的な活用(ICT 土工)」等の施策を建設現場に導入することによって、建設生産システム全体の生産性向上を図り、もって魅力ある建設現場を目指す取組のこと。
公共事業におけるi-Constructionの概要 【九州地方整備局版】
この現場でいうと、測量にドローンを使い現場を三次元データ化、それを元に設計・施工(重機も半自動化)し、三次元レーザースキャナーで間違いがないか測量するというもの。
私にとっても初めてi-Constructionを導入している現場なので、興味深く見学させていただいた。
これが今回の現場。写真に写っているお二人は今回アテンドしてくださった平田さんと、臼杵さん。
i-Constructionを導入したことで予定よりも早く工事が進んでいるとのこと。
また作業が早く、そして正確に行えるので、今まで以上に安全に目を配れるとのとのこと。
これがi-Construction対応のバックフォー。
後ろにGNSSの受信機がついていて、あらかじめ設定した設計図に対してほぼ誤差なく(誤差はあってもミリ)動かすことができるとのこと。法面の土を削る際も、あらかじめ設定した角度以上は掘り込まないように制御されている。
今回訪問時にしていた作業はすでに掘った土をダンプに載せること。
バックフォーを使いひょいひょいと土を載せ、ダンプ1台1分程度で荷台いっぱいにしていた。
迷いがなくまさしく熟練者の動きだった。
三次元レーザースキャナーで測量する平田さん。
この機械はまず対象地点の写真を撮り、計測者がそれを見て場所に間違いがないか確認し、問題なければスキャニングが始まる。今回計測したのは20m×4mくらいの範囲だっただろうか、ものの1分程度で計測が終わり点群データもできていた。設置や設定の方が時間がかかるくらいだ。
測量がこんな気軽に完了するとは驚いた。(機材は1機1000万円くらいするそうだ)
現場を見終わったあと、現場の休憩室を見せていただいた。
小屋の屋根にソーラーパネルが設置されており、そこで発生した電気でエアコンやパソコンを使っているのだという。また、この現場には女性作業員がいるそうで、女性トイレの屋根にもソーラーパネルが設置されてエアコンが完備されていた。
以前、黎明トンネルの作業所を見せていただいた時も綺麗なトイレに驚いたが、この現場はエアコン付きとは。土木の現場もひとむかし前とは随分変わってきているようだ。
この路線が開通するのはまだまだ先のことだが、今後も水俣に行く際に何度となく眺めることだろう。今後も進捗を見守りたい。
今回の現場(事務所位置)