南九州西回り自動車道 阿久根川内道路(鹿児島3号大谷地区、土橋地区)

今回訪れたのは、南九州西回り自動車道の阿久根〜川内区間にある通称「阿久根川内道路」の大谷地区と、土橋地区です。

鹿児島県国道事務所資料より

南九州西回り自動車道は、八代市から鹿児島市までを結ぶ延長約140kmの高速道路で、2024年10月現在芦北〜出水間(芦北出水道路)、阿久根〜川内間(阿久根川内道路)で工事をしています。
芦北出水道路の現場はこれまで何度か足を運びましたが、今回は初めて阿久根川内道路に行ってきました。


■山林を切り開く大谷地区

大谷地区:着工前2024年5月撮影

まず訪れたのは阿久根市中心部から車で15分程度離れた大谷地区です。
空撮写真を見ていただくとわかる通り、山林を切り拓いて道を作る区間になります。

赤く印した箇所を掘削する

実際に道が通る位置まで約10mほど山を削るのが今回の作業になります。

最初に山を削るための重機を通すため、土を盛り、道を作るところから作業をはじめたそうです。

これは実際に掘削している箇所の写真です。山なので掘っていると大きな岩も出てきます。
ある程度想定はしているそうですが、時には思いもよらぬ大きな岩が出てしまうこともあるそうです。どんなサイズの岩が出てきても「泣き言」はいえず撤去するしかありません。
開通した道を通るのは一瞬ですが、その道を通すまでには様々な困難があるんですよね。

2024年8月撮影

そして、この現場で掘削した土を利用するためもう一方の現場「土橋(どばし)地区」に運びます。


■同時に工事をしている土橋地区

土橋地区:2024年8月

大谷地区で出た土はこの土橋地区に運び、道路の盛り土に使われます。なお、写真に写っている土は他の工事で出た仮置き土で、土質試験の結果、盛土には適さない土質であるため、土質改良(生石灰と撹拌)を現地で行い、路体盛土として使用するそうです。

なお、私が訪れた日は、今後土に埋めてしまうボックスカルバート(箱型のコンクリート構造体)にウイングを取り付ける作業をしていました。

こちらがボックスカルバート。ウイングのコンクリート打設も終わり、職人さんたちは足場の撤去をしていました。

サッと手際よく作業を進める職人さんたちの技は、いつ見ても気持ちのいい物です。


現場のみなさま

工事は来年3月までの予定。作業はまだまだ続きますがどうかご安全に!


今回の現場

大谷地区


土橋地区


施工管理:南生建設
写真・文:小島健一

PHOTO LIBRARY現場レポート by小島健一
見学家小島健一が訪れた、鹿児島県の建設会社「南生建設」の手掛ける現場のレポートです。月に1度くらいの頻度で更新予定。